茶遊記

中国茶の物語と評茶、茶館情報のブログ。

茶遊記

Vol.59 2023年2月「土家族の宜昌工夫茶」

「土家族の宜昌工夫茶」 红茶:湖北省五峰土家族自治县 外形:混黑色 条索自然弯曲,非常细条紧结 汤色:深釉色 香气:カラメルベースに薄荷の香り。 滋味:まろやかで甘味がある。 葉底:栗皮茶色 一葉摘み、茎長い(葉2.5、茎1.5) 宜昌工夫茶は最初湖北省宜…

Vol.71「となりの奎龙珠」

「となりの奎龙珠」 拼配緑茶 奎龙珠 江苏省扬州市 外形:魁尖,龙井茶,珠兰 茶汤:麦芽糖黄色 香气:花香 滋味:醇和 Vol.70で揚州の「富春花局」のブレンドティー・魁龙珠を紹介しましたが、これは商標登録されているので他の茶業者は同じ茶名で売ること…

茶遊記Vol.70 「一杯三味の魁龙珠」

「一杯三味の魁龙珠」 拼配绿茶 魁龙珠 江苏省扬州市富春花局制 外形:魁尖,龙井茶,珠兰花 汤色:麦芽糖黄色 香气:芳香馥郁 滋味:醇和 杭州にある茶葉博物館双峰館によく行く。そこからバスや自転車で龍井館に移動することが度々あります。こじんまりと…

茶遊記Vol.58 2023年1月号「工夫して作られた政和工夫紅茶」

「工夫して作られた政和工夫紅茶」 紅茶:政和工夫紅茶 福建省政和県 外形:黒い自然にくねりのある棒状。 湯色:赤みのあるオレンジ色 香気:薬、焙煎香 滋味:酸味、甘味、苦味がある。 政和県錦屏村がこの紅茶の産地です。1874年(同治13年)遂应场村(現在の錦…

茶遊記Vol.57 2022年12月「2番手は寧紅工夫茶」

Vol.57 「2番目は寧紅工夫茶」 紅茶:寧紅工夫茶 安徽省修水県 外形:焦茶の細長い鍵状、少し金毫がある。 湯色:深いオレンジ色。 香気:カラメルの甘い香り。 滋味:深みのあるまろやかな甘さ。 寧紅工夫茶は中国紅茶の中で二番目に歴史の古い紅茶です。清…

茶遊記Vol.55 2022年10月「坦洋工夫の紅」

茶遊記Vol.55 坦洋工夫の紅 紅茶:坦洋工夫 福建省福安市坦洋村 外形:乾いた黒色。細く曲がった釣り針状。 湯色:橙紅色。 香気:桂園香(干した竜眼)。 滋味:甘い滑らかな桂園の味。 坦洋工夫茶は福建省福安市で生産されている紅茶です。茶名にある坦洋…

茶遊記Vol.54 2022年09月

茶遊記Vol.54 茶摊発祥の地でつくられる雨花茶 緑茶:雨花茶 江蘇省南京市 外形:針状。深緑色に白毫の霜降り。1cmぐらい。 湯色:淡黄色。 香気:花香。 滋味:ほのかに甘い。 南京の銘茶として知られる雨花茶は南京市雨花台の地名に由来しています。そして…

茶遊記Vol.52 2022年07月

茶遊記Vol.52 「鳩坑茶の洋庄茶」 緑 茶:鳩坑茶 浙江省淳安県(千島湖) 外 形:灰緑色、短い縮れ状 湯 色:杏黄 香 気:薬や煙のような香り。 滋 味:濃厚な苦味と甘み。低温80度ぐらいの湯で淹れる。 鳩坑茶は鳩坑毛尖とよばれることもありますが古くは「…

茶遊記Vol.51 2022年06月

皖北の茶文化・棒棒茶 茶外茶:棒棒茶 安徽省淮北市临涣镇 外 形:褐黒色。1.5ミリ程度の乾燥した茎。 湯 色:濃いオレンジ色。 香 気:甘いカラメルの香り。 滋 味:甘い(紅茶に砂糖を入れたような甘さ)。 淮北市临涣镇は杭州から680キロも離れた安徽省に…

茶遊記Vol.50  2022年05月

茶遊記Vol.50 約束の茶・余姚仙茗 緑茶:余姚仙茗 浙江省寧波市余姚 外形:深緑色と鶯色。螺旋状(巻貝状)。 湯色:杏黄色。 香気:モワッとした草香。 滋味:微甘微苦。 寧波余姚で生産される余姚仙茗。この地区の茶栽培の起源はかなり古くに遡ります。唐…

茶遊記Vol.49 2022年04月

茶遊記Vol.49 茶税のかかった石筧茶 緑茶:石筧茶 浙江省诸暨市 外形:鋭くとがった針状。松葉に似ている。枯緑色。 湯色:透明な黄白色。(卵白色) 香気:花香。(中国の結香) 滋味:さっぱりした甘さに微かな苦味。 浙江省诸暨市は杭州から車で約3時間ぐ…

南閣茶楼 安徽省淮北市

202203南閣茶楼 安徽省淮北市临涣镇永红村 安徽省にあるずっと行ってみたかった茶館です。淮北市は安徽省でも皖北にあり、南方ばかり住み慣れた私には知らない世界でした。 店内の骨董品 古い茶館のようですが、建物は内装されてずいぶん新しくなっています…

茶遊記Vol.48  2022年3月

茶遊記Vol.48 仙居碧緑とのめぐり和い 緑茶:仙居碧緑 浙江省台州市仙居県 外形:深緑色に白色が少しある巻貝状。 湯色:檸檬黄色。 香気:濃厚な新緑の香り。 滋味:きりっとした苦味に甘い後味。 仙居碧緑は浙江省台州市仙居県でつくられている緑茶です。1…

茶遊記Vol.47 2022年02月 「八方美人な蓋碗茶」

杭州Naviが2022年2月号をもって休刊となりました。2018年より寄稿していました「茶遊記」の続きと過去の記事をこのブログに掲載します。