茶遊記

中国茶藝師、評茶師。中国茶の物語と評茶、茶館情報を綴っています。

Vol.65 2023年8月「ミニ普洱茶の金享普洱」

Vol.65

「ミニ普洱茶の金享普洱」

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黒茶:「金享普洱」産地不明(雲南省?)

外形:褐黑色,小沱茶,5.2g

茶湯:黒紫色

茶香:木の香り。

滋味:まろやかなコクがある。

 

 プーアル茶とは正式には雲南省普洱市で作られた茶の呼称でした。この定義を元にすれば、それ以外の地区で作られた茶葉は全醗酵の黒茶というのが正確な区別でしょう。しかし現在は雲南省産で丸い形に圧縮された黒茶は産地に関係なく普洱茶と呼んでいるのが一般的です。因みに黒茶と呼ばれるものは他に広西省の六堡茶,安徽省安茶(老六安茶)、広東省の柑普茶などがある。

 普洱茶の形は銅鏡のように丸く圧縮されて紙で包装したものが一般的で、生普洱茶と熟普洱茶というのがあり、前者は天日干しの後丸く圧縮したもの、後者は渥腿させて菌をつけて発酵させたもの。

  沱茶の歴史は明代万暦にまで遡る。茶葉を半円形にして内側に凹みがあるお椀型の団茶を沱茶という。この小沱茶は熟普洱茶を小さく加工したもの。普洱茶は耐泡といわれ、少量でも7-8煎ぐらい美味しく飲めるのでなかなか大きい1枚を飲み終えることができない。それに削る手間もやってみると小さな労働であるためこのような小さい包装は便利で、可愛い形がお土産にも好評です。

 意外にも知られていませんが、1986年には雲南下関茶場の100g普洱沱茶がパリで金鶏賞を受賞している。この《金享普洱》も木の香りとまろやかでコクのある味わいで小さいながらも高級普洱さながらの美味しさでした。