茶遊記

中国茶の物語と評茶、茶館情報のブログ。

清香茗茶

清香茗茶    浙江省杭州市梵村花苑25

 

 

 梅家坞は茶農家が若い世代に引き継がれていく中で、従来の農家楽から茶館へと変貌しています。10年前にも茶畑のなかの農家を改造した民宿はありましたが、それはすごく少なく隠れ家的な贔屓の客しか泊まれない敷居の高さがありました。それが数年前から多くの茶農家が茶館や茶葉店、民宿を兼業するようになりました。

 

 もともと龍井茶の農家は春の茶摘みが始まる3月(今年は3月15日ごろ)から4月末までがとても忙しい時期です。お茶は摘んだらすぐ加工しなくてはならないですからこの時期は徹夜で茶葉を炒め、明け方に寝るようなことがほとんどです。でもこの数か月で一年に売る茶葉を作りますから5月に入ると少しゆっくりできます。杭州のいいところは瀟洒な都会と緑の豊かな茶畑を数分で移動できること。昔からの西湖龍井茶の指定地域という梅家坞はこの連休中もお茶を飲みにたくさんの車が泊まっていました。

 天気が良かったら店先のテーブル席がおススメです。店内は常連さんがお茶を飲みながら麻雀をしに来ます。明前龍井茶と茶点、果物のセット。お茶を飲んでいると後から後からいろいろと出てきますが、この小さな焼餅が美味しかったです。餅といってももち米を使っているのではなく小麦粉で中に梅干菜の黒い餡が入って、歯ごたえはサクサク。

 

 

 内装したばかりということもありますが、主張しない洗練された茶器が素敵でした。広々した化粧室に飾られた花も粋です。この辺りはお茶と茶点とよぶお茶請けでひとり80元から100元が相場です。